今を去る90年余りの住時、明治42~43年の両年にわたって、ここ本郷地区の一体は大干ばつの
ために農家の苦悩は、一方ならぬものがあった。その明治43年のことである。東根北の宿の住人、
天野又右衛門は潅漑用水を得ようと、旧元湯旅館屋敷の一隅に「独鈷井」を試みた。深度十数間に
達して豊かな用水を得たがその温度は相当高く更に掘り下げたところ、32年ほどに及んで温度は
40度、湯量毎分二斗の優秀な温泉が湧出したのである。天野家一門の喜びはもとより、近郷近来
衆もまた驚き且つ悦びあい自来数多の人々は天与の恵みを感謝し出湯の恩沢に浴して、今日に至
っている。
ここに温泉発見者天野又衛門氏の功を称えその労を永く語り伝える次第である。
【泉質】
ナトリウム=塩化物温泉
【浴用の適応性】
きりきず、やけど、慢性皮膚病、
虚弱児童、慢性婦人業、神経痛、
筋肉痛、関節痛、五十肩、
運動麻痺、関節のこわばり、
うちみ、くじき、慢性消化器病、
痔疾、冷え性、病後回復期、
疲労回復、健康増進